横綱審議委員会
横綱審議委員会
横綱や大関など昇進問題、あるいは横綱や力士の「品格」という事が語られるとき、
ほぼ確実に出てくるのが通称「横審」、横綱審議委員会です。
横綱審議委員会は昭和25年5月に設立されました。
これは昭和24年10月場所中に、
休場中の横綱が日米野球を観戦していたのを新聞報道され責任を取り引退した
「シールズ事件」と
翌、昭和25年1月場所、
3人の横綱が相次いで休場し横綱不在となり、横綱の権威が問題となり、
横綱降格論が沸騰したことに対応して設置されました。
●横綱審議委員は相撲に造詣の深い有識者からなり定員は7人以上15人以内。
●委員の任期は1期2年、最長で5期10年までしかできません。
●互選により委員長が決まります。委員長の任期は2期4年までです。
◯千秋楽の翌日に定例の会議を開きます。
◯1.5.9月の東京場所の前には稽古総見も行います。
◯また名前の通り理事会からあがって来た横綱へ昇進か否かを審議します。
横綱昇進にあたいする力士が出た時の審議手続き流れは以下のようになります。
▼まず審判部が判断し当該大関が昇進に値するならば
理事会の開催するよう、理事長に要請します。
▼理事長が理事を招集し理事会が開かれ審議されます。
賛成ならば横綱審議委員会へ諮問されます。
▼ここで、横審が開かれ判断を仰ぐことになる。
出席委員の3分の2以上の賛成で決定となります。
横審での横綱推薦基準は以下の通りです。
1、品格、力量が抜群であること
2、大関で2場所連続優勝した力士を推薦することを原則とする
3、2場所連続優勝に順ずる好成績を上げた力士を推薦することができる
過去、大関北尾を今後の期待を込め、また千代の富士が1人横綱であったため
2場所とも「準ずる成績」で昇進させ横綱双羽黒を作り上げました。
残念ながらその期待には応えられず、優勝の経験も無いまま問題を起して廃業してしまい、
このため、旭富士以降はすべて2場所連続優勝でなければ昇進できなくなっています。
したがって成績での判断で疑問が残るような諮問されて来ないので、
横審ではもっぱら、1番の「力量、品格」が判断基準になってるのでしょうか?
横審の委員は古くからの相撲好きな人たちばかりであり、様々な提言や苦言もし、
相撲協会のご意見番的役割も担っています。
しかし、この委員は誰がどうのような基準で選んでるのでしょうか。
新聞社の社長やNHK会長など、マスコミのトップに委員を依頼することが多く、
これは八百長問題などの批判的な報道を封じる作戦であるとの批判もあるようです。