改革を訴えた力士たち
嘉永事件
1851年(嘉永3年)に、嘉永事件という今で言うところの前相撲と序の口の間の”本中力士”が起こした大相撲史上初のストライキ事件。入門力士過多で”本中力士”が100名あまり、なかなか土俵にさえあがれない中、審判委員の秀ノ山親方が自分の部屋の力士を優遇した。憤懣ゆる勝たない彼らは決起し両国の回向院に立て篭った。まだ番付に載る前の力士たちなので協会(当時は相撲会所)も秀ノ山も甘く見たが結局大挙して暴徒となられては困るので、秀ノ山が謝る事で解決を見た。
双葉山から栃若、大鵬、貴ノ花、千代の富士まで昭和の名力士77人
名取り組みやインタビューなどから力士の人間像に迫る
大相撲ファン必見の貴重映像ばかり「大相撲大全集 DVD 全10巻」
送料無料 39,000円 お求めやすい分割払い(3,990円×10回)もあります
新橋倶楽部事件
1911年(明治44年)初場所前に力士数名が、両国の回向院の大広間に関脇以下東西力士を集め、待遇改善を求めてストライキを起こした事件。配当金、養老金などの待遇改善の要求を提出したが受け入れられず、関脇以下十両以上54名が独立興行をめざし、新橋倶楽部に篭りビリヤード場を改装し土俵を作りけいこを始めた。しかし「協会や師匠に楯突くための行動ではない」などと協会に戻るものも現れ、仲介者のもと何度かの協議の末に和解した。
双葉山から栃若、大鵬、貴ノ花、千代の富士まで昭和の名力士77人
名取り組みやインタビューなどから力士の人間像に迫る
大相撲ファン必見の貴重映像ばかり「大相撲大全集 DVD 全10巻」
送料無料 39,000円 お求めやすい分割払い(3,990円×10回)もあります
春秋園事件
1932年(昭和7年)1月場所を前に、関脇 天竜三郎(もちろんプロレスラーの天龍ではない)、大関大ノ里以下出羽海部屋の西方全関取たちが、東京・大井町の中国料理店「春秋園」に立てこもり相撲協会の体質の改善、力士の待遇の向上などの10箇条を要求し、大日本新興力士団を結成。それゆえに春秋園事件といわれる。首謀者の名から「天竜事件」や「天竜・大ノ里事件」とも呼ばれる。
天竜たちが要求した10箇条 |
1. 相撲協会の会計制度の確立とその収支を明らかにすること 2. 興行時間の改正、夏場所は夜間興行にすること 3. 入場料の値下げ、角技の大衆化、枡席を少なくし、大衆席を多くすること 4. 相撲茶屋の撤廃 5. 年寄の制度の漸次廃止 6. 養老金制度の確立 7. 地方巡業制度の根本的改革 8. 力士の収入増による生活の安定 9. 冗員の整理 10. 力士協会の設立と力士の共済制度の確立 |